日本人で今年、2年続けて同じタイトルを獲得したのは彼だけだ。48ホールドポイントを挙げて、パ・リーグの最優秀中継ぎに輝いた、佐藤達也。今年、ホークスと優勝を争ったバファローズの原動力は、屈強なブルペンだった。その一人が8回を任された佐藤である。
「チームの成績がいい中で、粘って投げてきた結果がタイトルにつながりました。でも、自分なんてまだまだです。9回を投げる平野(佳寿)さんは後ろに誰もいないのに、自分には平野さんがいてくれる。その安心感があったから、ここまでやってこられたんだと思います」
今年の8月30日、バファローズは“7回終了時にリードした試合で100連勝”という、とんでもない記録を打ち立てた。7回までにリードを奪えば、8回は佐藤、9回が平野―去年から、勝利の方程式は盤石だった。しかし、9月に入って歯車が狂う。失速するホークスにつきあって足踏みを続けたバファローズの誤算は、守護神の乱調だった。平野が喫したサヨナラ負けが9月だけで3度、防御率は7.27。だからこそ9月に投げた12試合、失点ゼロの佐藤の存在が際立った。
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photograph by Hideki Sugiyama