日本の障害者アルペンスキーが今季、大躍進を遂げた。
3月13~16日、ワールドカップ最終戦がカナダで行なわれ、男子座位の森井大輝(富士通)が総合優勝、鈴木猛史(駿河台大)が2位を獲得。座位とは立ってスキーができない選手のカテゴリーのことで、1本のスキーの上に座る部分を取り付けた“チェアスキー”を使用する。日本は'98年の長野パラリンピック以降、座位で数多くのメダルを獲得してきたが、ワールドカップ総合優勝は初の快挙である。
森井は東京都あきる野市出身で、モーグルの競技経験を持つ。16歳の時にバイク事故で脊髄を損傷。入院中にテレビで見た長野パラリンピックの映像に心を奪われ、チェアスキーを始めた。'06年トリノ・パラリンピックの大回転で銀メダルを獲得。'07年から2年連続でワールドカップ大回転の種目別優勝を果たした。'10年バンクーバー・パラでは滑降で銀メダル、スーパー大回転で銅メダル。そして今季、スーパー大回転で種目別優勝、大回転、スーパー複合で2位に輝き、満を持しての総合優勝を達成したのだ。
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photograph by Isao Horikiri