「3割3分以上を打たないと、ウチでは3割打者とは言わんのですワ」と謙虚に語るのは、交流戦を初制覇したオリックスのT-岡田。それもそのはず、交流戦打率3割1分7厘、6本塁打、24打点の活躍を見せたが、チームには3割8分9厘の坂口智隆を筆頭に、交流戦3割打者がズラリと並んでいるからだ。だが、岡田彰布監督は「優勝の立役者の一人」として22歳の若き4番の名を挙げる。
昨オフ、岡田貴弘が半ば強制的にT-岡田に改名させられたのは、岡田監督のひと言「同じ名前でややこしいやん」が発端だった。オリックスには、仰木彬監督時代からパンチ佐藤、イチローら「改名すると急成長する」という“伝統”がある。当時のイチローを知る唯一のコーチ、米村理が、「イチローのキャンプもすごかったが、T-岡田も、ようやる。時間外勤務が長すぎて、労働基準法違反やでェ」と語っていたのは、今春の宮古島キャンプであった。「練習はウソをつかない」はイチローの言葉だが、T-岡田にも、今季、早々とその効果が現れている。
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photograph by NIKKAN SPORTS