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「や、ヤバい!」打球飛びすぎで監督が“ご近所に謝罪行脚”「ドラフト育成指名もOK」プロ注目捕手・後藤幸樹で沼津商が一変した日々「プロで活躍して…」
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間淳Jun Aida
photograph byJun Aida
posted2026/10/21 06:03
沼津商のチームメートと笑顔の後藤幸樹。逸材捕手が入学したことによって、同校野球部を取り巻く環境も変わったという
東京ガスを選んだのは、チームを率いる松田孝仁監督が捕手出身だったから。大久保監督が語る。
「私以外の指導者から教わって選手が上手くなるきっかけをつかめるのであれば、その機会をつくりたいと思っています。特に後藤のような上のステージを志す選手は、より高いレベルを肌で感じた方がプラスになります。指導者になってから、選手を邪魔する存在になりたくないという考えが芽生えました。選手のモチベーションを上げる役割が自分の専門と捉えています」
東京ガスへの練習参加は、大久保監督が想像した通り、絶大な効果を生んだ。後藤も自身のターニングポイントに挙げている。
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「高校2年の冬に東京ガスさんの練習に参加させていただく前は、自分はプロで通用するのではないかと思っていました。あの経験がなかったら、今でも過信していたかもしれません」
「股関節」の重要性に気づいた日
高校生がプロ野球のスカウトから注目されれば、少なからず自己評価が高くなるだろう。それによって後藤の成長スピードが減速する可能性を指揮官は懸念していた。だからこそ、現状に満足させないようにメッセージを込めて、東京ガスに後藤の練習参加を依頼したのだ。
「実際に参加させていただいて、後藤の肩の強さや足の速さは通用しました。でも、テクニックやプレーの精度という面では、社会人の皆さんに混ざるとレベルの差は歴然でした。今のままで何とかなるとは思えないハイレベルな世界を体感できたのは、後藤にとって良かったと思っています」
大久保監督の意図は後藤に伝わった。中でも、後藤が東京ガスの練習で学んだのは「股関節」の重要性だった。股関節の柔軟性を欠く捕手は、上のレベルで活躍する上で致命的になると痛感した。翌日から、股関節のストレッチを日課とした。
股関節が柔らかくなって可動域が広がると、しっかりと腰を落とせるためワンバウンドの投球を体で止めるブロッキングの精度が上がるという。後藤が試合で後逸する場面は減り、投手からの信頼は深まった。股関節の柔軟性は、打撃にも好影響をもたらした。体勢を崩されるケースが減り、変化球への対応力が上がった。
「打撃も守備も思い通りにプレーできる場面が増えました。股関節が硬くても捕手はできると思っていましたが、東京ガスさんの練習に参加して、股関節が硬いままでは難しいと感じました」
育成指名でも拒むつもりはない
静岡県内の高校生では、後藤は突出した存在だった。それでも、決して満足せず、高いレベルを見据えた。

