オリンピックへの道BACK NUMBER
三浦璃来「喧嘩をしても、その日のうちに謝る」木原龍一と決めた“ルール”秘話…第一印象は「怖かった」9歳差りくりゅうが語った“信頼関係の秘訣”
text by

松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byKYODO
posted2026/09/05 06:00
2021年のNHK杯、笑顔で演技を行う木原龍一と三浦璃来
「9歳、差があるんですけど、お互い思ったことは隠さずにきちんと言うとかであったり、細かいことなんですけど信頼してくれるからこそ自分も信頼できる、そういった繰り返しの積み重ねもあったのかなって思います。氷上ではぴったりだなって思うんですけど、私生活では2人とも性格が真反対なので一緒にいて新しい発見があるというか、違うからこそ一緒にいて楽しいので、そういった積み重ねも信頼関係に現れていたのかなっていうふうに思います」
木原はこのように語っている。
「ちょっと難しいんですけど、お互いの行動を近くで見てきたので、どれだけ口でポジティブなことを言ったり、いいことを言っても、その行動が伴ってないと信頼することはできなかったと思います。近くで努力する姿をお互いに見てきたので、行動を見てきたことが僕たちは信頼につながったのかなっていうふうに思っています」
ADVERTISEMENT
2021年11月のNHK杯で、「僕が璃来ちゃんに合わせてあげているから」と言う木原に、三浦は返した。
「合わせているんじゃなくて、合うんだよね。だから言いたいことも言い合えるし、ぶつかっても、いっしょに改善できる」
「相性のよさ」だけに、運命をゆだねなかった
最初に滑ったときのスケーティングや初めてのリフトの感触が示すように、2人はお互いに「合う」スケーターだった。
でも、ただ「合う」「相性がいい」だけに互いの関係を委ねなかった。「合う」という事実を大切に受け止め、だから尊重しながら信頼を築いていった。その時間が、かけがえのないパートナーシップを育てあげた。
三浦は言う。
「お互いがお互いのために努力し合えるそういった仲になったので、辛いことも2人で乗り越えてきたのかなって思います」
木原は言う。
「お互いが努力している姿っていうのは見てきましたし、お互い見せてない部分もあったかもしれないんですけど、本当に一生懸命そのやってきた姿というのは分かってるので」
互いを大切にするからこそ真摯に努力を続けて、今があることを、あらためて知る。

