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核心にシュートを!BACK NUMBER
気になる八村塁との関係は…?「“指揮官”というより“指揮者”」新生バスケ日本代表・桶谷大ヘッドコーチとは何者なのか「前体制との大きな違いは…」
text by

ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/08/27 17:00
今年2月から日本代表の新HCに就任した桶谷大。前任のトム・ホーバスHCから桶谷はチームをどう変えたのだろうか?
各部門が自立して機能する「桶谷方式」
桶谷HCのマネージメントスタイルは「指揮官」というより、オーケストラの「指揮者」に近い。
オフェンスというパート、ディフェンスというパート、それぞれのプロフェッショナルが自分の持ち場で音を鳴らし、桶谷はその全体を束ねる。トップダウンから決別し、部署ごとが自立して機能する。それが桶谷方式の骨格なのだ。
実はこの方式は、ある日突然生まれたものではない。
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48歳の桶谷HCは、高校を卒業後にコーチを志して単身渡米。アリゾナ州立大でコーチングを学んだ。2005年に帰国すると、bjリーグの大分でコーチとしてのキャリアをスタート。2008年からはクラブ草創期の琉球でHCを務め、4年間でbjリーグ優勝2回、準優勝1回という圧巻の成績を残した。2012年に琉球のHCを退任すると、今度は岩手のHCに就任。bjリーグ新記録となる19連勝を成し遂げるなど、ここでも手腕を発揮した。
その後、2015年には大阪のHCに就任したものの、ここで大きな躓きにあう。「当時は自分が考えるバスケットが日本で一番良いと思っていた」と本人が振り返るように、実績を出してきたがゆえの自信が枷となって、かえって上手くいかなくなってしまったのだ。
思うような結果が出なかった大阪のHC時代を経て、2018年に仙台のHCになった。そこで選手一人ひとりの役割や成長を尊重するスタイルへと転換したことが、指揮官としての大きな転機になったという。
その経験は2021年から2度目の琉球HCを務めた時代に結実する。ACやアナリストに大きな裁量を与え、彼らのアイディアを取捨選択して采配を振るうようになった。
権限を抱え込まず、周囲の力を最大限に引き出す。そんなマネージメントスタイルこそが、JBA(日本バスケットボール協会)が桶谷を代表のHCに指名した最大の理由だった。
では、この「指揮者」としての采配は、実際のバスケットボールの中身をどう変えたのか。
象徴的なのが、オフェンスの設計そのものの変化だ。ホーバス時代は長時間の練習や合宿を経て培った選手同士の「阿吽の呼吸」を大切にしたうえで繰り出される、自由なオフェンスだった。
桶谷体制では、これが大きく変わった。その変化に目をやると、桶谷体制の“具体像”が浮かび上がってくる。
<次回へつづく>

