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日々是バスケBACK NUMBER
NBAレイカーズ八村塁“バスケ代表復帰”に前向き「やっと一歩進んだ」153人の中高生の前で誓った約束「日本人の誇りを感じた夏」
text by

宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byHochi Shimbun/AFLO
posted2025/10/24 17:02
今夏に行われた『BLACK SAMURAI 2025』キャンプの様子。八村塁も実に楽しそうだった
「島田さんがどういうふうに日本のバスケを強くしてきたいか、協会やBリーグも含めてどうやって(変えて)いきたいかという話をして、僕に、今までの経験の中でどうやったら日本が強くなれると思うか聞かれたので、アイデアを出しながらお互いに話をしたって感じです」
その場で、八村が島田に最も伝えたかったことは、当初から主張している「プレイヤーファーストな組織になってほしい」ということだった。
「大きい舞台でやっていればやっているほど、そういうのを感じる。ゴンザガ大の時も、NBAに入ってからも、いいチーム、いい団体っていうのはプレイヤーファーストの精神がある。だからこそ、いいチーム、いいオーガニゼーションになると思うんで、そこは島田さんに言いました」
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島田の会長就任と同時に新たに協会の強化委員長に就任した伊藤拓摩とは2018年の日本代表で共に活動した(当時伊藤は日本代表サポートコーチ兼通訳を務めていた)ほか、その後も何度か会って話したことがある間柄だ。高校から大学までアメリカで過ごし、Gリーグのテキサス・レジェンズでアシスタントコーチの経験もある伊藤について、八村は「アメリカで経験あって、性格もすごい穏やかで、ぱきぱきしてる人」と、好印象を抱いているようだった。また協会の理事に、史上初の日本人NBA選手となった田臥勇太が入ったことにも期待しているようだ。そういった変化に対して、「(協会の体制が)やっと変わった。一歩進んだ」という感想も語った。
もっとも、現時点ではまだすべてが机上の計画だ。
「話はいくらでもできる。僕はいつも行動派なんで。行動でどうするかですよね。言うことは言っても(実行されないのが)、ずっとJBAの問題だったので。どう変わるかは行動次第ですね」と、期待しながらも、厳しい視線も向けた。
「僕はもともと代表でずっとやりたいと思っているんで、それは変わっていないです。僕が言いたいのは団体としてしっかり整えて僕や河村くん、日本にいる選手たちも含めて、やる気になるような団体にしないと、集まっても時間の無駄。理事が変わったりしているので、これからどうするかということですね」〈後編に続く〉
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後編では、レイカーズでの立ち位置やNBA開幕戦の様子をレポートしている

