代表復帰に疑問なし！ 佐野海舟に記者「あれはすごすぎるだろ」ファン「サノはマシーネ（マシン）だ！」ドイツでの“ナマの評判”は驚くほど高評価 

「カイシュウは誰にでも丁寧で親切」

「カイシュウは誰にでも丁寧で親切って評判よ。何をお願いしても、嫌な顔ひとつしないで、すぐに行動してくれる。彼のことで問題があったことは一度もないし、これからもないと思います」

　別のスタッフにも話を聞いてみた。

「いつも彼の方から挨拶してくれるし、リスペクトをもって接してくれるのをいつも感じているよ。マインツというクラブの雰囲気にぴったりの選手だと思う」

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　自分にやれることを探して、真摯に丁寧にやり続ける。それはピッチ上だけのことではないのだ。

サッカーをやれるのは当たり前じゃない

「今自分たちがサッカーをできているのは当たり前じゃない」

　そう口にしたことがある。佐野が能登半島地震の被災地に寄付をしたことについて、直接尋ねた時だった。

「いま日本にいないので、現地に行って何かすることができない。でも、少しでも何かできることからやろうと思っての行動です。日本に帰った時は現地に直接行って、できることをやりたいなと思っています。これからもつねに自分は本当に何ができるのかを考えて、（サッカーができていることに）いつも感謝しながら、やっていきたいです」

　いつでも、どんなことにも、本気で向き合おうとするそのまなざしには力強さが宿っていた。前述のフランクフルト戦後にはこんな風にも話していた。

「ファンの方々は、今シーズン始まってから本当にずっと変わらず応援してくれています。自分たちが勝てない時も、ずっと支えてくれた。勝利を届けたいっていう一心ですし、見に来ている人たちに、応援してくれる人たちに、ちょっとでも何かを与えられたらいいなっていつも思ってプレーしています」

©Getty Images

代表選出に疑問なし

　選手としてできることはなにか。それはスタジアムでいつも最高の雰囲気を作ってくれるファンに、映像を通して遠くから応援してくれているファンに、全力プレーで恩返しをすること。その思いを胸に、佐野はこれからも走り続ける。

　昨季残留争いだったマインツをUEFAカンファレンスリーグ出場となる6位へ導いた力は本物だ。その実力からして、今回満を持しての代表選出は納得なのである。