大谷が先頭打者ホルダン・ディアスに投じたボールはバックネット裏、かなり後方へのファールボールとなったが……気づけばなんと後ろの女性がキャッチしていた。

　観戦していた場所は1塁側のネクストバッターサークル側の席だった。どこかに当たって跳ね返ったところ、何度か大きく弾んで気付いたら手元に来ていたらしい。初観戦で大谷が投げたボールをキャッチするなんて、どれほど幸運なのだろうか。

　野球ボールひとつにもドラマあり。応援ボードが生んだ奇跡とは言い過ぎかもしれない。ただ、偶然で片づけるのは惜しくなるほど――大谷から贈られた素敵なプレゼントだったのでは、と感じている。

トラウトやカート・スズキにサインをもらえた喜び

　今回の旅中、本当に多くのファンに応援ボードを持っていただいた。オークランドでは応援ボードに大谷のサインをもらえたら最高かも……と密かに狙っていたものの、その夢はかなわず。ただし、このボードがきっかけで？　過去の試合でベンチに貼られていたラインナップカードに、スーパースターのマイク・トラウトや今年限りで引退するカート・スズキらのサインをいただける幸運にあずかれた。

　この応援ボードの旅は、来年も続くのかもしれない。

＜#1からつづく＞

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