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「オレがいない方が強いんちゃうか」
苦しんだ西武・森友哉、ついに復活。
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byKyodo News
posted2017/09/21 07:00
4年ぶりとなるクライマックスシリーズ進出を決めた西武にとって、森の復帰は非常に大きい。
初めて実戦を共にした辻監督も森の雰囲気を絶賛。
森は8月15日に今シーズン初の一軍昇格を果たすと、その日の東北楽天イーグルス戦に7番DHで先発出場。3打数2安打3打点の活躍で勝利に貢献した。試合後、辻発彦監督は満面の笑みで森をこう評した。
「復帰戦で3打点とは、やっぱり持っている選手ですよ。公式戦では初めて一緒にベンチに入りましたが、雰囲気のある選手。完全復活となれば相手チームには恐怖でしょう」
辻監督の予想通り、その後も2番からクリーンアップまでさまざまな打順で試合に出場し、3割3分7厘、打点10、3割を超える得点圏打率を残している(9月17日現在)。
「デッドボールの影響? うーん、でもやっぱり、内角にボールが来ると怖いですけど……。でも慣れていかないといけないですから、なるべく踏み込んでいくようには心掛けています。左ピッチャーからヒットが出れば、故障したときのことも忘れて、気持ちもラクになるかなって思っていますね。気持ち次第ですよ」
ライオンズはリーグ優勝を逃したものの、9月17日には4年ぶりとなるクライマックスシリーズへの進出を決めた。開幕からチームをけん引してきた主力組に、疲労の色が見えてくるシーズン終盤。森が満を持して復活したのはチームにとっても極めて大きい。
「目標は1試合でも多く出ることです。そして1打席でも多く打席に立つこと。残り少ないシーズン、それでも一軍に上げてもらったので、その期待に応えられるよう、なんとかグラウンドに立ちたいなって思います」
森にとっては試練の1年となった2017年シーズン。プレーオフでそのうっぷんを晴らすように、躍動してくれるに違いない。