ヤンキースのエースの矜恃を胸に年間通じた活躍を。

　田中はメジャー移籍後、3年連続で2けた勝利を挙げた。メジャーでもそれほどの成績を残した投手はそう多くなく、決して凡庸な成績ではない。

　だが、肩肘に不安を抱えながら投げた過去3年と、プロ野球30連勝を成し遂げた2012年からの圧倒的なパフォーマンスを比較することはできない。

　田中将大が田中将大であり続けること。かなり高い確率でアウトを連続して取り続けること。ヤンキースのエースの矜恃を胸に、1年の最初から最後まで、屈強なメジャーリーガーの前に立ちふさがり続けること。

　それが最初に示されるのは、田中が3年連続の開幕投手としてマウンドに上がる時である――。