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ラマダンも「ダイジョウブ」。
親方も動かす大砂嵐の熱意。
~初のアフリカ出身関取誕生~
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph byKYODO
posted2013/06/20 06:00
ラマダンは自分で夜食を作ったり、近くのマクドナルドに行ったりして乗り越える予定だ。
初のアフリカ大陸出身、エジプト人関取が誕生した。その名も大砂嵐金太郎という。初めてちょんまげを結って土俵に上がった5月場所では、東幕下7枚目の地位で7戦全勝優勝。元大関小錦、把瑠都と並ぶ最速タイ記録、所要8場所での十両昇進だ。
11歳からウエイトリフティングを始めた189cm、145kgの筋肉質の体で、母国ではジムのトレーナー経験もあるという。インターネットで見た貴乃花に憧れて15歳から相撲を始め、'08年の世界ジュニア選手権個人無差別級、'10年の同重量級で、3位に入賞した実績を持つ。
2年前、日本の大相撲界に憧れ、複数の相撲部屋に入門志願の手紙を送るも、返信はなかった。唯一、断りの返事を送ってきたのが大嶽部屋だったという。その後、2度の来日で直談判。「横綱になりたいという、彼の夢をわれわれはサポートするだけ」と、大嶽親方がその熱意を買った。しばらく部屋での生活ぶりを観察され、昨年3月に、やっと夢叶い、初土俵を踏んだのだった。