“スペイン対策”を打ち破る、攻撃手段を準備済み!?

＜検証その3＞ 前回大会とワールドカップの王者として、ライバル国にしっかり研究されているようだが、対策は用意してあるのか？

　追われる者として研究されるのは仕方がないことであり、まさにそれゆえデルボスケは攻撃手段の多様化を求めてきた。

　一番怖いのはバルサがCL準決勝でチェルシーにやられたように自陣ゴール前を固められることだが、デルボスケはおそらく身長194cmのジョレンテや、ヘスス・ナバス、マタ、ペドロといったサイドのスペースをうまく使える選手で対応するだろう。

リーダー不在の防衛ラインに残る不安は解消できるか？

＜検証その4＞ 故障欠場するプジョルとビジャの穴は埋められるのか？

　これこそ最大の不安要素であり、今大会のスペインのカギを握るポイントだ。

　いまのチームにとって2人の不在は非常に大きい。前者はディフェンスラインの全ポジションをこなすだけでなく、他の誰にもないリーダーシップを持つ選手。後者はスペイン代表史上最多得点者であり、前回のユーロとワールドカップの最多得点者でもあるのだ。

　プジョルの代わりにピケとセンターバックを組むのはセルヒオ・ラモスになるだろう。しかし、急造コンビの信頼度は当然ながらプジョルとピケに較べて数段落ちる。ラインコントロールの心配もある。

　またラモスがセンターバックで起用されることで右サイドバックにはアルベロアが入るようだが、彼の長所は守備であり、攻撃力はそれほどでもない。よってチーム全体の攻撃のバランスが崩れる可能性もある。攻撃重視ならフアンフランを使うことになるが、デルボスケは守る方を優先するだろう。

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