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【動画】「怪我してくれて良かった」青山学院大学・中野真博コーチが語る常廣羽也斗が“変わった日”とドラ1候補・渡部海の強み「負け方も知っているので」《後編》

2026/10/15
2009年に東芝で現役引退し、投手コーチに就任。在任9年間で3度の都市対抗優勝を経験した
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 新たなスターが生まれる一日、ドラフト会議。プロを目指す選手の中で、実際に名前を呼ばれるのはほんの一握りだ。しかし、そんな厳しい世界へ毎年のように逸材を送りこむ「虎の穴」が存在する。
 NumberPREMIERの動画インタビューによる新連載「ドラ1の方法論」では、プロ野球選手を数多く輩出してきたチームを徹底取材し、その育成術を探っていく。記念すべき1回目に登場するのは、前人未到の「4年連続の複数ドラ1」という快挙に迫る青山学院大学。2019年の就任以来、3人のドラ1投手を育てた中野真博コーチに話を聞いた。《前編はこちら。安藤寧則監督のインタビューもこちらで公開中。鈴木泰成選手、渡部海選手の動画インタビューも近日中に公開予定です》

 高校時代に打ち立てた金字塔。

 中野真博は金沢のエースとして出場した1994年のセンバツ初戦で、江の川(現・石見智翠館)を相手に史上2人目の完全試合を達成した。今も歴史に埋もれることのない偉業を知る野球ファンが多いなか、当の本人は「うちの選手で知らないやつもいるんじゃないですか?」と、あっけらかんとしている。

東芝では10年間投手としてプレーした中野。その中で得た「失敗経験」が指導に活きているという photograph by Genki Taguchi
東芝では10年間投手としてプレーした中野。その中で得た「失敗経験」が指導に活きているという photograph by Genki Taguchi

 中野が青山学院大の選手たちに説くのは、強烈な成功体験より、社会人までの長い野球人生で失敗した経験だという。

「『失敗したら、今度はどうすべきか?』という話は何回もしますね」

 そもそも中野は、入学間もない1年生に対しては失敗を推奨しているくらいだ。

「うちはオープン戦で社会人の強豪とも対戦できるので、あえて強いチームとの試合に投げさせて失敗させるとか。そういう管理も僕のやるべき仕事かな、と思っています」

 中野による〝失敗学〟で力を伸ばしたひとりに、常廣羽也斗がいる。

'24年にドラフト1位で広島へ入団した常廣羽也斗。指定校推薦での入学からエースの座を掴み取った photograph by Nanae Suzuki
'24年にドラフト1位で広島へ入団した常廣羽也斗。指定校推薦での入学からエースの座を掴み取った photograph by Nanae Suzuki

 1年生の早い段階からストレートの最速を150キロまで伸ばしながら、なかなか結果が出ない。「下半身をうまく使えていない」と原因を把握する中野は、3年春の東都大学リーグ開幕カードで常廣をベンチから外した。

「いいボールを投げられるようになるためには、嫌な練習をしなければいけないよ」

 10日後の中央大との初戦。当時の最速を更新する152キロをマークするなど圧巻のパフォーマンスを披露した常廣は、このマウンドで右足内転筋の肉離れを起こした。中野も常廣本人も「前向きな故障だった」と、のちにドラフト1位で広島から指名されるうえでのターニングポイントに挙げている。

鈴木泰成と渡部海の失敗とは?

 現在4年の鈴木泰成と渡部海のバッテリーも、失敗を糧に「ドラ1候補」となった。

 渡部は1年春から正捕手としてマスクを被り続ける。経験豊富と評価されるが、中野は「それだけ勝ち方は知っていますけど、負けた悔しさも人一倍わかるんです」と語る。

「1年からリードしていくなかで、先輩ピッチャーに助けられたことも多いんです。だから、あいつは自主練習でも常に100を出せる。その姿を見てきた鈴木も『渡部くらいやらないとプロに行けない』と、頑張って成長してきたんじゃないかと思います」

 青山学院大が東都大学リーグで復活を遂げ、多くの「ドラ1」を輩出するのは、選手たちが失敗と真摯に向き合えるからである。

photograph by Tadashi Hosoda
photograph by Tadashi Hosoda

 動画では以下のような話題について語っています。

  • 「1年生は失敗しろと思っている」。その真意とは?
  • 「計算はしていない」。下級生をあまり先発させない理由
  • 常廣を覚醒させた「大分開幕でのベンチ外」と「肉離れ」
  • 自身の野球人生を選手に落とし込む方法
  • 社会人までプレーした指導者が導く〝失敗学〟
  • 勝ち方と負け方を知る「ドラ1候補」渡部の影響力

 高校時代に甲子園で完全試合を達成した中野コーチは、現役時代の成功より失敗した経験を説き、選手に成長を促します。約25分間の後編インタビューを是非ご覧ください。

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