牡馬は牝馬より絶対的に強い、という長年に渡る思い込み。日本ではそれが特に顕著で、当歳馬の取り引き価格において、牝馬が半額以下となるのは買い手も売り手も当たり前のことと考えている。
今年は64年ぶりに牝馬ウオッカがダービー馬となったが、だからといって7月に行なわれたセレクトセール市場で牝馬が高く買われたかといえば、決してそうではなかった。サラブレッドの生産に携わる人たちは、「生まれた子供が牝馬とわかった瞬間、先に投資した種付け料が回収できるだろうかと考えてしまう」と嘆くが、ウオッカ1頭の働きだけではそれを覆す動きは起きなかったということになる。
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photograph by Yoko Kunihiro