ボクシング界に新たなスターが誕生した。5月19日に行なわれたWBA世界ライト級タイトルマッチは、挑戦者の小堀佑介が、王者ホセ・アルファロに3回TKO勝ちし、王座奪取に成功。一つ下の階級を主戦場にしていたノーマークの日本人選手が、2回にダウンを喫しながら逆転勝ちしたのだから、インパクトは大きかった。
日本が生んだ世界王者は50人を超えるが、世界的に層の厚いライト級を制した選手は、過去にガッツ石松と畑山隆則のわずか2人しかいない。中量級での世界王者誕生は、実に8年ぶりの快挙だった。
勝利のお膳立てをしたのは、小堀と長年コンビを組む田中栄民トレーナーだ。年間最優秀トレーナーに与えられるエディ・タウンゼント賞を受賞しており、これまで東洋太平洋王者3人、日本王者6人を育て上げた実績を持つ。日本ボクシング界の名伯楽は、アルファロの映像を詳細に分析し、アップセットの可能性を見いだしていた。
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photograph by Koji Tomita