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【知られざる“先駆者”】1979年、10代で英国に挑戦した幸野健一が語るクリスタルパレス下部組織の「練習密度の濃さと激しさ」

2024/09/03
1979年、イングランドへ渡った幸野健一さん。クリスタルパレスのユース練習生としてプレーした
インターネットは普及していない。全国大会での実績もない。約半世紀前、情報も伝手もなく情熱のみで、10代にしてイングランドに渡ったパイオニアが若き日々を思い起こす。(原題:[コラム]プレミアな日本人たち(1)知られざる先駆者が語る1979年のパレス挑戦記)

 私は1979年の夏、高校3年生のときにクリスタルパレスの練習に参加しました。きっかけとなったのは2年前、古河電工でプレーしていた奥寺康彦さんが、ドイツの1FCケルンに移籍したことです。

 当時、私は古河電工の育成組織に所属していました。たしかに奥寺さんとは歳も違えば、技術のレベルも違いました。私は全国大会とも縁遠いような選手でしたが、奥寺さんが移籍していく様子を間近に見て強烈な衝撃を受けて。あの頃の日本サッカー界は代表のW杯本大会出場さえなかなか叶わず、選手が海外リーグに移籍するなど夢のまた夢でした。そんな状況がついに変わりつつあるのかもしれないと直感し、自分なりに海外サッカーに挑戦してみようと決意したんです。

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photograph by Yuki Suenaga / Kenichi Kohno

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