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【名将対談】眞鍋政義と栗山英樹が語った「チームの“目に見えない力”」《女子バレー眞鍋監督はなぜ「試合中にあまり喋らない」のか?》

2024/07/28
女子バレーの眞鍋監督とWBCで日本を率いた栗山氏
VNLで初の銀メダルに導いた女子バレーの監督に、WBC優勝監督が問う。世界の高さに勝つ方法、選手選考の苦悩、そして五輪での目標について――。(原題:[名将豪華対談]眞鍋政義×栗山英樹「見えない力を信じて」)

栗山 あらためてVNL(バレーボールネーションズリーグ)での銀メダル獲得、おめでとうございます。

眞鍋 ありがとうございます。大会中もメッセージをいただいて。

栗山 感動のあまり、思わず送ってしまいました。じつは僕、中学生の頃にバレー部に入っていたんですよ。だから、ファンの方と同じように、ドキドキ、ワクワクしながら見ていました。今回はオリンピックの切符がかかっていたわけですけど、出場が決まったときはどんなお気持ちでしたか?

眞鍋 ホッとしたという一言に尽きますね。2年半前に女子代表監督に再就任してから、パリ五輪の出場権を獲得するのが最大の目標でしたから。

栗山 僕もWBCで経験がありますが、日本代表の監督というのは特別な重圧がかかりますよね。

眞鍋 日々変わる世界ランキングを気にしながらの戦いだったので、ずっと寝不足の日々が続きました(苦笑)。

身長が低くても勝てることを、少しは示せたかな。

栗山 世界を転戦して、時差もあるから大変ですよね。我々としては、最初のトルコ戦からすごい試合を見せてもらって、「いけるぞ!」と感じたんですけど、チームの雰囲気はどうだったんですか。

眞鍋 トルコはあの時点の世界ランキング1位で、昨年の五輪予選でも負けている相手。しかも、今回はアウェーでの戦いでした。逆に、ここで勝てば波に乗れると考えていたので、開幕戦にピークを合わせていました。あの試合をフルセットでものにしたのは大きかったですね。

栗山 そこから快進撃が始まって、五輪出場を決め、さらには決勝戦まで勝ち上がりました。バレーって身長の高さが重要な競技じゃないですか。そこで日本が世界一を争うというのは、本当にすごいことだと思うんです。

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photograph by Takuya Sugiyama

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