前哨戦は不振も、狙うは前回超える4強以上。
ブレイブ・ブロッサムズ(勇敢な桜の戦士たち)の愛称で親しまれるアジア最強国。15年大会で初の大会3勝を挙げ、自国開催の19年大会で初の8強を達成。23年には世界11カ国による最上位層「ハイパフォーマンスユニオン」に入った。
今大会は前回を超える4強以上を狙うが、アタック・ディフェンスの完成度に不安が残る。コロナ禍で強豪国との対戦機会が減った上、前回の躍進を支えたSR参戦のサンウルブズが20年に解散。候補選手の国際経験が減った。また前回は7カ月あったW杯イヤーの活動期間も3カ月に減少。6月開始の合宿からフィジカル、タックル精度の向上に努めたが、怪我人も多発し大会前の国内5連戦は1勝4敗。うち2試合で序盤にレッドカード。応急対応に終始せざるを得ず、精度面での大きな進展がなかった。好材料はCTB長田ら代表ルーキーの台頭だ。チームが「デスゾーン」と表現する決勝トーナメントへ向けたタフネスも鍛えられた。大会後に退任するジョセフHCの下、桜のファンたちに再び熱狂をもたらすことができるか。
PLAYBACK 2019年 日本大会
アジア初の開催国となった日本が躍進。プール第2戦で大会前に世界1位となったアイルランドを19-12で撃破。TV瞬間最高視聴率53.7%を記録したスコットランド戦は28-21で競り勝ち、4戦全勝で1位通過。準々決勝で南アに屈するも初めて8強入りし、列島にラグビーブームを巻き起こした。
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