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華やかさとエンターテインメント性。本郷理華は“自分らしく”滑りきった。

昨年9月に現役復帰するまで1年5カ月の休養期間をとった本郷。ジュエリー店に勤めたりと社会経験も積んだ

 本郷理華が引退を発表した。彼女が氷上にいると、途端に試合はエンターテインメントになる。唯一無二の華やかさを持つスケーターが、24歳で一つの区切りを迎えた。

 身長166cmの長い手足と、はっきりとした目鼻立ち。しかし美しさだけでなく、自分らしさを追求した。人を笑わせるのが大好きな本郷らしいナンバーといえば、2014-'15シーズンのエキシビ「スリラー」。自らゾンビメイクを施し、有名なゾンビポーズを取り入れながら滑る。女子は優雅という先入観をくつがえし、新たな風を吹き込んだ。

 その翌シーズン、最大のブレイクを迎えた。代名詞ともなったフリーの「リバーダンス」だ。日本公演を実際に見に行き、その躍動感に感動すると、「速い曲調にスパイラルは合わない」と考えた。当時は女子のスパイラル姿勢の必須条件が撤廃されて間もなかったが、思い切って振付からはずし、リズミカルな足技だけでコレオシークエンスを表現。それが当たった。

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photograph by AFLO

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