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サイ・ヤング最有力ダルビッシュは「邪念が一切入らなくなった」

2020/09/20
髪は外へ切りにいけず、髭はゲン担ぎを込め伸ばしたまま。例年であれば20勝ペースの成績はどこまで伸びるか

 メジャー9年目。34歳になったカブスのダルビッシュ有が、いよいよ円熟の境地に入った。9月4日のカージナルス戦では、5回までパーフェクト投球。7回をソロ本塁打のみの1安打1失点で、日本人メジャー初の7戦7連勝を飾った。これまで投球頻度が少なかったスローカーブとチェンジアップを多投。同地区で手の内を知り尽くした宿敵をあざ笑うかのように手玉に取った。

「配球が全く違うタイプのピッチャーになるっていうのが一番のキーだったと思います」

 日本ハム時代だけでなく、メジャー移籍直後は、ケタ外れのポテンシャルを存分に生かし、力勝負を挑んできた。渡米後2年目の2013年には、リーグ最多の277奪三振でタイトルを獲得し、サイ・ヤング賞投票では2位にランクされた。その一方で、右肘が悲鳴を上げた末、'15年3月にはトミー・ジョン手術を受け、戦列を離脱。翌年以降も、不安定な投球が続いた。

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photograph by Getty Images

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