一年を締めくくる大相撲九州場所が、激震のうちに千秋楽を迎えた。
連日報道された日馬富士による暴行問題は、日を追うごとに情報が錯綜し、混迷を極める。本場所終了を待って警察の捜査は一気に進展するとみられたが、日馬富士は相撲協会側の処分を待つことなく引退届を提出。引退記者会見を行い、得意とするスピード相撲のように、その相撲人生の幕を引いた。
振り返れば土俵外だけではなく、土俵上では白鵬の言動も物議を醸した。11日目、前代未聞の「立ち合い不成立」アピールが問題視され、審判部から厳重注意を受けたものの、さらに千秋楽の優勝インタビューでは「真実を話す。膿を出し切って日馬富士関と貴ノ岩関を再び土俵に上がらせてあげたい」との発言が飛び出す。館内の観客に万歳三唱を促し、これまた批判を呼ぶ物種となってしまった。
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photograph by KYODO