岡崎朋美の5大会連続五輪代表入り、15歳で五輪代表となった高木美帆など、華やかな話題の多かった昨年末のスピードスケート五輪代表選考会。そのかたわらに、5度目のオリンピック出場を逃がした一人のベテランの姿があった。35歳の清水宏保である。
清水は1994年のリレハンメルでオリンピックに初めて出場すると、続く長野の500mで金メダル、1000mでは銅メダル、'02年のソルトレイクシティでは、500mで銀メダルを獲得。500mの世界記録も4度更新している。まぎれもなく世界最速スプリンターであった。しかし、30歳を前にした頃から、故障などの影響で思うような滑りができなくなる。'06年のトリノは500mで18位、今回の代表選考会も500m7位、1000m9位に終わり、バンクーバー五輪への切符を手にすることはできなかった。今後についての明言は避けたが、1000mのレース後、場内を一周。母から花束を受け取ると、笑顔を浮かべた。
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photograph by Keisuke Koito/PHOTO KISHIMOTO