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《カープのドラフト考察》高校生指名なし!「育成のカープ」を返上して広島が求めた現実と、1位に内野手、2位に捕手を指名した切実な理由
posted2026/10/23 17:02
新井貴浩監督(左)はドラフトを途中退席し、1位指名の亜細亜大・山里宝のもとを訪れた
text by

前原淳Jun Maehara
photograph by
SANKEI SHIMBUN
米国球界挑戦を表明していた横浜・織田翔希を巨人が強行指名したように、数々のドラマが生まれるドラフト会議だが、今年の広島のドラフト戦略は実に現実路線だった。
5年ぶりに事前公表せずに臨んだドラフト会議で、1位には大学日本代表の遊撃手、亜細亜大・山里宝を単独で指名した。
13年ぶりに全球団が事前公表せず、「隠密ドラフト」とも呼ばれた。広島は前日のスカウト会議までに1位指名を決めていたが、他球団と同様に公表しなかった。ドラフト前日のスカウト会議終了後には、球団関係者は報道陣をけむに巻いた。
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「(1位指名選手は)決まっていないことはないけど、悩んでいる」
「ある程度の形はできているけど、最終決定は明日まで持ち越そうかと。何人に絞ったということはなくて、パターンが4通りぐらいある」
背景には、上位候補となる即戦力の内野手が少なかった事情もある。その中で、広島は山里を高く評価していた。当初は、今年の目玉のひとりだった青山学院大の捕手・渡部海(中日と競合の末、楽天が交渉権を獲得)の1位指名も検討されていたが、最大の補強ポイントは二遊間。球界内では「山里は2位指名でも……」という声も聞かれたが、逃すわけにはいかなかった。広島の2位指名は18番目。それまでに他球団が指名する可能性がある。さらには、1位指名選手が重複し、抽選で外した球団が外れ1位で指名する可能性も出てくる。
2位までに山里と即戦力タイプの捕手を獲得できる可能性を探った結果、1位で山里を指名し、2位で捕手を指名する方針が固まった。だからこそ、今年はドラフト本番まで公表を控え、その策が実を結んだ。
「そこが今回のキーになるかなと思っていました。1位、2位でしっかりと欲しかった選手を指名できたので、あとの流れは結構スムーズに行けました」
田村恵スカウト部長はそう振り返った。
広島のドラフト指名の全容
2位で指名した捕手、立命館大・西野啓也の評価も高い。完成度では渡部に劣るとしても、ポテンシャルは引けを取らない。キャッチングやブロッキング、そして強肩と、捕手として高い能力を備えている。前評判では打力が評価されていたが、球団は守備力を高く評価し、伸びしろに大きな可能性を感じている。
3位以下では、将来性を秘めた大学生と社会人の投手を3人指名。5位では山里と同じ遊撃手の明大・光弘帆高を指名した。育成3位の長崎国際大・皆吉海翔まで9選手の指名で、今年のドラフトを終えた。
