野球クロスロードBACK NUMBER

「全然ダメ。この代は終わり…」高校入学直後は酷評も…「3年時に全国4強→東都の強豪へ」ある福島の名門校“史上最高の主将”が挑むドラフトへの道

posted2026/10/22 11:04

 
「全然ダメ。この代は終わり…」高校入学直後は酷評も…「3年時に全国4強→東都の強豪へ」ある福島の名門校“史上最高の主将”が挑むドラフトへの道<Number Web> photograph by Genki Taguchi

現在、国学院大のキャプテンを務める赤堀颯。高校時代は福島の強豪・聖光学院で汗を流した

text by

田口元義

田口元義Genki Taguchi

PROFILE

photograph by

Genki Taguchi

 今年もプロ野球ドラフト会議のシーズンがやってきた。夢舞台を目指す多くの選手たちには、それぞれの軌跡がある。高校・大学と逆境から這い上がってきた、あるキャプテンの物語。《NumberWebレポート全2回の1回目/つづきを読む》

「そこに甘えたくないんですよねぇ」

 国学院大を束ねるキャプテンの赤堀颯は、自嘲するように言葉を紡いでいた。

 今秋の東都大学リーグ。

ADVERTISEMENT

 最終カードを残した段階で勝ち点は「1」と、チームは最下位の危機に直面する。そんななかでも、グラウンドでは沈みがちな仲間に笑顔で鼓舞する姿があった。

国学院大のキャプテンであり“ドラフト候補”

 だが赤堀は、そんな自分を「甘え」と言い、己と厳しく向き合う。それはいわば、「ドラフト候補」としての意地でもある。

 第4週を終了時点で45打数10安打、打率は2割2分2厘。「自分がもっと打たなアカンですよね」と苦笑していたなか、10月21日の青山学院戦で先制2ランホームランを放つなど3安打で勝利を呼び込んだ。

「自分に長打を期待している人は少ないでしょうけど、『こういう一発もあるんだぞ』というのは示すことができたと思います」

 少しはにかみながら、プロにバッティングの幅広さを示す。だが、やはり熱がこもるのはチームに対しての想いだ。この日の勝利で1部残留を決めたことについて、国学院大のキャプテンは真っすぐな想いをぶつけた。

「今までキャプテンとしていろんな言葉を用いたり、積み上げてきた引き出しを使って勝利へと持っていっていたんですけど、この試合では『頼むからみんなの力を貸してくれ』と。リーグ戦なので勝ち負けを考えることが多いんですけど、そうではなくて『この試合で本当にチームとして戦うんだ』という感覚が初めて芽生えました」

 こういったキャプテンの姿勢に、監督の鳥山泰孝は全幅の信頼を寄せている。

【次ページ】 京都出身の赤堀が「福島の強豪」を選んだワケは?

1 2 NEXT
#赤堀颯
#鳥山泰孝
#國學院大学
#聖光学院高校

プロ野球の前後の記事

ページトップ