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甲子園で物議《8回途中…“降雨コールド決着”で良かったのか？》 敗れた東海大菅生監督は「ルールなんで仕方ないです」
posted2021/08/17 20:00
8回表東海大菅生１死一塁。ぬかるんだグラウンドで打球を処理する大阪桐蔭のショート藤原夏暉。試合はこのあと降雨コールド決着（7-4で大阪桐蔭の勝ち）となった
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph by
KYODO
ターニングポイントは6回裏だった。
大会第5日、大阪桐蔭（大阪）―東海大菅生（西東京）。グラウンドは水を多く含み、マウンドでも前に出した足の踏ん張りが利かない。東海大菅生のエース・本田峻也は何度もバランスを崩し、制球を乱していた。抑え気味のストレートならストライクは取れるものの、変化球はほぼ抜け球になっていた。
この回の2死満塁のピンチはことなきを得たが、6回を終え、このゲームは試合成立を目指さなければいけなくなった。
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しかし、グラウンドの状態が継続して悪いのは明らかで、この後マウンドに上がった大阪桐蔭の先発投手・松浦慶斗も制球を乱した。6回を1失点に抑えていた勢いはなく、それまでの完勝ムードが一転したのだった。
松浦は7回表、コントロールを主体にしたピッチングを見せるも、先頭からの2者連続長打で1失点。さらに、2四球を出して満塁のピンチを作ると、3番・堀町沖永に適時二塁打を浴び二者が生還、点差はたちまち1となった。
その後の同点・逆転のピンチは乗り切ったが、大阪桐蔭・西谷浩一監督は「ピッチャーはさすがに苦しい状況だったので、指示を出すというより、ピッチャーに任せるのではなくみんなで守り切ろうと激励した」とこの回に出した伝令について振り返っている。
7回裏の本田もそれまで以上に不安定だった。2死をとってからヒットと四球でピンチを招くと、2死一、二塁からストレートを狙われて2点適時打を浴びた。
7−4。
大阪桐蔭が終始リードしていたが、7回に突入したことで互いの投手が持ち味を発揮しきれなくなり、グラウンド以上に混沌とした試合展開になった。そして8回も続行させたものの、結局降雨コールドとなり、このまま試合は決着した。
東海大菅生監督は「ルールなんで仕方ないですね」
敗れた東海大菅生の若林弘泰監督は「いい天候でやらせてあげたかった」とこぼしつつも、“降雨コールドゲーム”については現実的な結果として、こう振り返っている。
