日本ハムの田中幸雄が、2000本安打達成を目前に控えている(本稿執筆時点であと6本)。同期の清原和博(オリックス)が3年前に達成したことを考えると、ずいぶんと遅く見えるが、怪我を乗り越えた末の偉業であることは間違いない。
初めて田中を見たのは、'84年夏の甲子園宮崎県予選だった。後に南海に1位指名された都城高の左腕投手、田口竜二を見に行ったのだが、遊撃を守っていた2年生に目が留まった。スカウトたちに聞けば、「強肩でパワーがあり来年のドラフト候補」という。言葉通り田中は、翌年のドラフトで日ハムから3位で指名された。清原を1位で獲った根本陸夫(当時西武管理部長)が、「あいつは秘密兵器だった」と悔やんでいたのを思い出す。
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photograph by Hideki Sugiyama