開幕3連勝で、巨人の出鼻を挫いた広島。勝負を決めたのは、それぞれ緒方孝市、野村謙二郎、新井貴浩の一撃だった。しかし、巨人投手陣のリズムを狂わせたのは、3試合全てに初回先頭打者として出塁した尾形佳紀の存在だったと、巨人の阿波野秀幸投手コーチは言う。「初登板の時って、早くアウトひとつ取って、ホッと落ち着きたい。それが塁に出てチョロチョロされると……」
切り込み隊長の役割を十分果した尾形。1番打者の座は、沖縄、日南のキャンプを通じ、赤ヘル伝統の猛練習によって、勝ち取ったものだ。「広島の伝統では、高橋慶彦(現ロッテ巡回コーチ)以来、汗と泥にまみれて頑張った者だけが出られる」と内田順三打撃コーチは、キャンプからの尾形の頑張りを認めている。
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photograph by Hideki Sugiyama