荒涼たるスタートの場面、たったの6台。グリッドはがら空きのまま。F1史上49回目となる“USGP”は歴史に残るスタートを切った。僕はピット反対側、巨大なスタンドの中央ぐらいに位置するテレビ放送席から見ていた。
コメントが出てこない。いつもならポールポジションから中団、時にはグリッド最後尾まで流し目で見て、誰がいいスタートをしたか、ミスったか、抜いたか、接触したか、自分がその中にいるかのようにピリピリしているはずなのに、なんとスローで緩い瞬間なんだ、これは!
スタート後、コース上よりも周囲にいる観客の動きが気になった。こんなに集中できないレースは初体験だ。
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photograph by Hiroshi Kaneko