日本の競馬に降着制度が導入されたのは'91年。メジロマックイーンが圧倒的な1着入線から18着に降着(発走直後の急な内斜行によって、18着入線のプレジデントシチーなどの走行を妨害した)と判定された秋の天皇賞は、まさにその'91年の出来事。一般のニュースにも大きく取り上げられたほどの強過ぎるインパクトを伴って、裁決の国際基準が一気に知れ渡った年だった。
その後、騎手に対する制裁基準などの細かいルール改定が何度か発表され、'13年からは事実上の入線順位最優先主義の時代に入った。走行妨害等の事象が発生したとき、それが着順が変わるほどの不利であったかどうかは裁決側が判断するという基本線は不動だが、最も重い事実は入線順位、としたことで、着順が変更となるケースは非常に稀なものとなった。おそらくいまの基準なら、メジロマックイーンは春秋の天皇賞を連覇して、年度代表馬を取り逃がすこともなかったのではないか。
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