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広州と済州で見たJリーグ勢の敗戦。
鹿島&浦和、完封負けの共通点は?
posted2017/05/25 12:25
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph by
Getty Images
出場4クラブ中、ガンバ大阪をのぞく3クラブが1位でグループリーグを突破した今季のACL。決勝トーナメントラウンド16第1戦、Jリーグ勢はアウェーでの試合に挑んだが、勝利したのは川崎だけ。鹿島、浦和が敗戦を喫する結果となった。
鹿島は負傷者が相次ぎ、19日の川崎戦では0-3と完敗するなど直近のJリーグで2連敗中。そして、浦和も昇格組の清水相手に3-3と勝ちきれなかった。そんなチームの現状がそのままACLの結果に繋がったと考えることもできる。
中国広州での鹿島、そして、韓国済州での浦和の姿から感じたのは、状況に応じて対応できない試合運びの拙さ、大胆さや迫力の欠如でもあった。
試合後、両チームの選手が口にしたのは、「ボールの失い方の悪さ」であり、相手の得意とするカウンターを防げなかったことだった。
「得点が取れない」と昌子源が語り、柏木陽介の言う「失点の多さ」という自分たちの課題を背負ったまま、ホームでの第2戦を迎える。
試合のテーマは明確だったが、すぐに故障者が出て……。
5月23日。6万人近い収容者数を誇る天河体育中心体育場のスタンドは広州のサポーターで埋め尽くされていた。そして、20時キックオフにもかかわらず、気温28度、湿度83%という悪条件に加え、強い雨が降る中、試合が始まった。
「まずは前半を0で抑える」
鹿島アントラーズの面々はそのテーマのもとピッチに立った。
植田直通、西大伍、町田浩樹、レオ・シルバ、遠藤康が負傷欠場。本来ボランチの三竿健斗をCBで起用、FWには金森健志、右サイドには伊東幸敏が先発リストに名を連ねるスクランブル態勢での試合だった。
むし暑さに加えて、ピッチも決して良い状態とはいえなかった。
「芝にデコボコがあったから、そこに足をとられないように試合前から気にかけていた」と話した金森だったが、前半16分、芝にひっかかるような形で、足を捻ってしまう。プレーは続行したが、長くは続かなかった。