初回にダウンを奪われたアウェーのリング。しかし、ピンチにも顔色ひとつ変えず、迎えた3回。ここで自己ベストショットとも言うべき左ストレート一閃――。
5月23日、メキシコ・モンテレーで行なわれたWBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチで、西岡利晃は難敵と評判の高かったジョニー・ゴンサレスを深々とキャンバスに沈め、見事逆転TKO勝ちで王座を守った。トドメの左は、ミット打ちで何度も反復練習していたとっておきのパンチだ。
いつもはクールな男が、顔を歪めて勝利の雄叫びを上げた。敵地の1万人を超す観衆のブーイングを一撃で黙らせたのだから、これほどの痛快事はあるまい。
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photograph by REUTERS/AFLO