63番にも愛着はあった。それでも10番台はプロの門を叩いたピッチャーにとっては憧れだ。今シーズンから16番を背負うマリーンズの種市篤暉はこう話した。
「でも、まだやれるんじゃないか、もっともっとできるんじゃないかと、いつも思っています。いいピッチャーを見ていて、自分に足りていないところ、できていないところが多すぎる。短期間で劇的に変わるわけじゃないんですけど、でも、これができたらもっといい球が投げられるのに、ということを考えながらキャンプを過ごしたいと思っています」
プロ3年目を終えたばかりの21歳。八戸工大一高からドラフト6位で入団した種市はルーキーイヤーには一軍での登板はなく、2年目の8月、初めて一軍登録された。それでも7試合に先発して勝ち星はなく、種市はオフにある決断を下す。千賀滉大、吉見一起、美馬学、ソフトボールの上野由岐子らが指導を受ける鴻江寿治さんのトレーニング合宿に単身で参加し、自身の身体のタイプや使い方、目指すフォームのあり方を学んだのである。
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