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“レッドマシンガン”化する広島カープ。
その中心には、あの外国人選手が……。

posted2016/04/01 10:40

 
“レッドマシンガン”化する広島カープ。その中心には、あの外国人選手が……。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

中日時代のチームメイトによれば、ルナには優れたリーダーシップがあり、他の選手に対しても非常に細かい分析・検証をしていたという。

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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NIKKAN SPORTS

 広島打線の顔ぶれに、まだ違和感をぬぐえない野球ファンもいるかもしれない。

 スターティングラインアップに青から赤にユニホームの色を変えた、エクトル・ルナがいる。昨年まで3年間プレーした中日のユニホーム姿を見慣れているだけに、まだ赤いルナがしっくり来ていないかもしれない。ただ、すでにチームでは、なくてはならない存在となっている。

 中日で残した実績については、ここで綴るまでもない。3年で通算打率3割1分6厘、34本塁打、184打点は成功の証と言える。昨季は打率3割を切ったものの、リーグ4位の2割9分2厘。中軸として打線を引っ張った。

 しかし昨季終了後、中日と契約は更新されなかった。詳細は分からない。ただ'14年までの2年間は5割台だった長打率を昨季は3割9分7厘まで落とした。今年36歳。長打力の低下が一因なのは想像に難くない。代わりに獲得した新外国人のダヤン・ビシエドが開幕3試合連続本塁打なのだから、中日にとって選択は間違いでなかったのかもしれない。

 ただ、広島にとっては、ルナの加入はこの上ない戦力アップとなった。

 昨季、得点力不足と言われ、レギュラー不在の三塁と中軸は大きなウイークポイントだった。球団は「他球団の外国人を取るのはあまり好きではない」としながらも、現場の強い声に退団発表とともに即アタック。交渉はすぐにまとまった。

今季の広島打線を検証する。

 今季、攻撃陣で目立った戦力補強はこのルナとプライディの外国人選手くらい。だが、初来日の外国人と比べ、ルナは“計算できる”。

 パワー不足は大きな問題ではないのだ。広島が期待しているのは、通算3割台の打率を誇る確実性にある。広島の新打線に4番で求められるのは長打ではない。“つなぎの打撃”にある。今季の基本オーダーは以下の通り。

(遊)田中
(二)菊池
(中)丸
(三)ルナ
(左)エルドレッド
(一)新井
(右)天谷
(捕)石原

 田中と菊池、丸の同学年トリオには高い出塁率を求め、5、6番のエルドレッドと新井には長打を求める。彼らをつなぐ役割が、4番ルナなのだ。

【次ページ】 「つなぐ4番」としてのルナの意味とは?

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