監督から何よりも重宝されるのが、最終回を任せられるクローザーの存在だ。絶対的な抑えがいることで、継投を逆算することが出来る。中日、巨人をはじめリリーフ陣が充実しているチームが上位を占めているように、ペナントレースを勝ち抜くためには、必要不可欠な戦力なのだ。
これまでブルペンスタッフが脆弱だった楽天にも、ようやく不動の抑えが生まれつつある。今年の6月、楽天に復帰し、5勝5セーブ(8月23日現在)を挙げている福盛和男である。
野村監督の心を動かした福盛の誠意。
しかし、福盛が楽天に復帰するまでの道のりは決して平坦ではなかった。
野村克也監督就任2年目の'07年オフ、怪我でシーズンを棒に振った福盛に対し、監督と球団は強く慰留したが、FA権を行使しレンジャーズに移籍。その際、監督からの「泣いて帰ってくるな」という嫌味を受けて「石井一さんや高津さんの時も同じようなことを言っていましたから」と、マスコミを介して舌戦を展開する強心臓ぶりを見せつけた。
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photograph by NIKKAN SPORTS