6月10日のソフトバンク戦。阪神・林威助が延長10回に放ったサヨナラ本塁打は、王貞治監督の前で打ったことに意味があった。
交流戦初戦にソフトバンクと対戦した時、母国・台湾の英雄である王監督から「WBCの時より思い切りがよくなった。この調子で頑張れ」と激励された林。まだ規定打席には達していなかったものの、3割5分を超える打率を残していた自分を気にしてくれていた王監督に対して、「恩返し」といえる一撃だった。
林と王監督の縁は浅くない。台湾から福岡・柳川高に留学し、2年間で通算47ホーマーを記録した逸材の情報は、当然、地元ホークス・スカウトの耳にも入っていた。その後、近畿大に進学しても活躍を続けたが、即戦力を求めていたホークスが、ひじやひざに持病がある林をドラフト下位の指名で検討していたところ、阪神に先を越されてしまい獲得できなかったのだ。
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