2000年のドラフト会議。当時阪神の監督だった野村克也は、高卒捕手、狩野恵輔を3位で指名するという球団の方針に難色を示していた。しかし、最後には「キャッチャーはツブしが効く。使いものにならなければブルペン捕手、捕手の立場でバッティングを考えられるならコンバートしても役に立つ」という自論を後ろ盾に、ようやく首を縦に振ったのである。
そんな経緯で入団したから、群馬・前橋工時代に通算25ホーマー、群馬県選抜の主将という狩野の肩書きも、野村にはさして響かなかった。強いて言えば狩野が愛読書に野村の『一流の条件』をあげていたことを喜んだぐらいか。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています