17歳でデビューを果たした早熟の快足ストライカーにして、リバプール史上唯一のバロンドーラー。数々のビッグクラブを渡り歩いた天才にとっても、レッズでの8年は特別だったという。
――君はリバプール時代、点取り屋として幾多の記録を塗り替えた。ベストゲームを挙げるとすると、どれになるだろう?
「リバプールは、僕にとって特別なクラブなんだ。レアル・マドリーやマンチェスター・ユナイテッドのような他のビッグクラブに所属していたこともあるけど、キャリアを通じて一番幸せな時期を過ごしたのは、やはりリバプール時代だからね。
印象深い試合もたくさんあるよ。たとえば1997年の5月、僕は17歳の時にウィンブルドン戦でプレミアにデビューして、いきなり初ゴールを決めることができた。あの時の興奮は今でも覚えているし、翌年、初めてゴールデンブーツ賞(得点王)を獲得した感動も忘れられない。
でもあえて一つ挙げるとするなら、2001年、アーセナルと戦ったFAカップ決勝かな。0-1でリードされる苦しい展開になったけど、僕は残り10分で2ゴールを決めて、初めてビッグタイトルを味わうことができた。さらにあの年はリーグカップやUEFAカップでも優勝して、カップ戦の三冠も達成したわけだから」
――逆に最も悔いが残る試合は?
「悔いが残ったわけじゃないけど、'04-'05シーズン、リバプールが欧州CLで優勝した時は、かなり複雑な気持ちになったね。
もちろん僕は、マドリーに移籍した後もリバプールをずっと応援していた。それにスティーブン(ジェラード)やジェイミー(キャラガー)のような親友がビッグイヤーを掲げるのを見るのは単純に嬉しかった。それだけに、もし自分がリバプールに残っていたら、あの感動を一緒に味わえたのにと何度も思ったんだ」
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