日本人世界チャンピオン第1号の白井義男以来、50.8kgがリミットのフライ級は日本ボクシング界の十八番である。昨年の今頃は、世界の主要4団体のうち3人のチャンピオンを日本人が占めていた。しかし、井岡一翔が引退し、比嘉大吾が計量失敗で自爆。今は木村翔がWBO王者として孤軍奮闘中とは、一体誰が予想できたろう。
そんな中で彼らの後継者になりそうなルーキーの台頭を目の当たりにするのはなんとも楽しい。中谷潤人。三重県出身の20歳だ。顔にまだ幼さも残る長身サウスポーは、7月7日「ダイナミックグローブ」で初のメインカードに登場すると、フィリピンのデクスター・アリメンタを3回KOで一蹴した。立ち上がりからジャブ、左ストレートをビシビシ打ち込んでおき、決め手はボディーショット。その計算された倒しっぷりには老かいさすら窺え、とても新人とは思えない。
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