8月上旬に発売されたフランスの週刊新聞「シャルリー・エブド」の表紙はネイマールだった。約2年半前、12名が犠牲となった襲撃事件が記憶に新しい同紙の表紙には政治や宗教を皮肉った風刺画が多く、アスリートが一面を飾ることはあまりない。ひとりの人間に2億2200万ユーロ(約290億円)が動いた事実は、スポーツを超えて、フランス社会をも揺るがす出来事だった。
気になるのは、この巨額の投資を回収できるのか、ということ。ネイマールを失ったバルセロナでは「回収は不可能」とする意見ばかりだが、フランスでは早速、ネイマール効果が表れている。シャンゼリゼ通りのパリSG公式ショップには長蛇の列ができており、入店まで30分待ちの盛況ぶりだ。もちろん彼らの目当てはネイマールの10番のユニフォーム。ショーウインドウは一面ネイマール仕様になっており、「NEYMAR JR」の巨大な文字が輝いている。なお初日のネイマールのユニフォームの売上は50万ユーロで、1週間の販売数は2万枚を超えたという。これは昨季1年間でのディマリアの販売数を上回る。「現在ユニフォーム販売数の90%以上がネイマールで、ほぼ完売状態」(本拠地パルク・デ・プランスのショップ店員)という。
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