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青山敏弘、広島を背負う「責任感」。
最大の激戦区ボランチで4番手に!? 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2014/03/21 10:50

青山敏弘、広島を背負う「責任感」。最大の激戦区ボランチで4番手に!?<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

NZ戦、ピッチの中央で青山敏弘は速いチェックと展開力という武器を存分に発揮した。W杯メンバー23人入りへ当落線上にいる男が見せた、まさにギリギリのパフォーマンス。果たして結果は……。

 ニュージーランド(NZ)戦を終えての取材エリア。

 ゆっくりと足を止めた青山敏弘に試合の感想を求めると、彼は「うーん」とむつかしい顔をつくった。そして考え込むような仕草の後、言葉を続けた。

「どうなんですかね。やっぱり攻撃のところでもうちょっと前に出てやんなきゃいけないなとは思うんで……」

 意外な反応――? いや、彼らしい反応だと言えた。満足せず、厳しく己を見ようとする姿勢。失意ではなく“まだまだやれる”という実感を持てたからこそ、己に対する厳しい言葉が自然と口をつく。

 彼曰く、「客観的に見て、自分は5番手(のボランチ)」。

 遠藤保仁、長谷部誠、細貝萌、山口蛍に続く位置にいる。つまり日本代表の当落選ラインをギリギリ下回っているというのがNZ戦前のポジションであり、それは青山も十分に理解していた。NZ戦がラストチャンスになる可能性が高いということも。

青山の序列は「4番手」に繰り上がったのでは?

 しかし先発の機会を得たラスト国立の舞台で、彼は評価をグッと上げることになる。出足の鋭い守備がチームを助け、視野の広さを活かす1本のパスでチャンスをつくった。いつものように冷静にバランスを取りながらも、静かなる熱は伝わってきた。

 前半35分だった。右サイドからのクロスをクリアされたとき、青山は猛然とボールに食らいついてボールを自分たちのものにしている。勢いあまって相手と交錯したのも、見ていて爽快感があった。またその前には、左サイドのスペースに出すパスで長友佑都を走らせ、岡崎慎司のシュートにつなげている。集中力が高く、イージーなミスもなかった。

「静かなる熱」と「確かなる判断力」。

 本人が語ったように、持ち味である攻撃参加には遠慮を感じないでもなかったが、チームのなかで十分に機能していた。少なくとも筆者の評価では「4番手」に食い込んだ感がある。

 それはなぜか。

【次ページ】 J連覇、ベストイレブン選出でも晴れなかった心。

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