綱とりに挑んだ大関白鵬、大関復帰を狙った関脇雅山、新小結で新鮮さをアピールしたかった稀勢の里、初の幕内上位陣総当たりに臨んだ把瑠都、カド番脱出に成功した大関栃東、強さを取り戻した横綱朝青龍……。見どころには事欠かなかった名古屋場所だったが、私が最も注目した力士たちは、志半ばで逝った二十山親方(元大関北天佑)が角界に残した11人の弟子たちだった。
名古屋場所の番付発表直前の6月23日、突然の悲報が相撲界を驚かせた。元大関の二十山親方、45歳の余りにも早すぎる死。3月の春場所中に体調不良を訴えた親方は、多発性脳梗塞で緊急入院。公表は控えられたが、同時に腎臓がんも判明した。審判委員の仕事を休んで治療に専念したが、病状は日ましに悪化。6月になってさらに体調を崩し、奇跡の回復を信じる多くの人の願いも、遂に親方の病魔には勝てなかった。
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