2014年幕開けの1月場所で、28度目の賜杯を抱いた白鵬。近い将来、大鵬の持つ最多優勝記録32回に並び、越える日もその視野に入って来た。
その白鵬が実行委員会名誉会長を務める、小中学生の相撲大会「白鵬杯」が開催された。4度目となる同大会は、念願だった両国国技館での初の開催。「相撲を取る子どもたちに、私と同じ国技館の土俵を踏ませてあげたかった」と横綱は言う。北は北海道、南は鹿児島県の奄美群島、モンゴル、中国、韓国のちびっこ力士たちも参加し、総勢約570名の子どもたちが相撲の殿堂に大集結した。
毎年8月に開催される「わんぱく相撲全国大会」は、いわば子どもたちの「本場所」にあたる。この大会は日本相撲協会と東京青年会議所が主催。約4万人いる各地のちびっこ力士たちが地方予選を勝ち抜き、4年生から6年生の精鋭たちが「わんぱく横綱」を目指す。出場権を獲得して国技館の土俵に立つまでの道のりは険しいが、この白鵬杯は「自由参加」だ。年齢、レベルに関係なく、友好を目的とするその主旨に、白鵬の大義があった。全国大会には出場できずとも、日々、厳しい稽古に涙している子、小さな体でただ相撲を楽しむ子――そんなちびっこたちのため、競技人口拡大にも一役買う意義のある大会となる。
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photograph by NIKKAN SPORTS