投げられる喜びは、何にも代え難かった。パドレス、レンジャーズで活躍し、2006年のWBCで日本代表のクローザーを務めた大塚晶則投手が、約6年ぶりに実戦のマウンドに戻ってくることが確実となった。
「今までと違う感覚があります。やっと試合で投げている自分を想像できるようになりました」
右肘痛に耐えられず、戦列を離れたのが'07年7月1日のレッドソックス戦後。以来、実戦のマウンドには立っていない。その後、2度のトミー・ジョン(腱移植)手術をはじめ、骨片除去、神経移行など計5回の手術を行なった。だが、傷口がふさがり、筋力を強化し、満を持して投げ始めても、そのたびに痛みが再発した。日本各地の病院を巡り、治療法を探しても、元の体には戻らなかった。
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