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2015年のJ1を「数字」で振り返る!
勝ち点、得点、試合数、走行距離。

posted2015/11/27 10:20

 
2015年のJ1を「数字」で振り返る!勝ち点、得点、試合数、走行距離。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

得点数も、警告数もイメージ通り。大久保嘉人はわが道を行き、ゴールを決め続けている。

text by

茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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『74』、『157』、『3年連続』……。

 J12ndステージ第17節で大きく報じられた数字だ。

 サッカーという競技の特性上、数字が大きく取り上げられることは少ないが、今季のJリーグで多くの記録が達成されたのはご存じだろうか。

 様々な数字から何が見えるのか? 今シーズンのJリーグにまつわる記録を紹介していきたい。

1.シーズン勝ち点、勝敗数
<サンフレッチェ広島/シーズン勝ち点『74』>
<浦和レッズ/年間敗戦数『4』>

 まず真っ先に取り上げるのは、数字上で“最強チーム”となった広島である。

 最終節・湘南戦を5-0で圧勝し、2ndステージを制覇した広島。年間で獲得した勝ち点は『74』にのぼり、これは過去10年で最多の勝ち点となった。また、勝ち点以外にもすべての数値で圧倒的な成績を残した。

 73得点、30失点はともにリーグ最高の数字。そして以前も取り上げた反則ポイントでも最小値『-12』をたたき出した。

 下記は18チーム制となった'05年以降の年間最多勝ち点チーム、そして2位と3位の勝ち点だ。

'05年:G大阪 60(2位:浦和 59/3位:鹿島 59)
'06年:浦和 72(2位:川崎 67/3位:G大阪 66)
'07年:鹿島 72(2位:浦和 70/3位:G大阪 67)
'08年:鹿島 63(2位:川崎 60/3位:名古屋59)
'09年:鹿島 66(2位:川崎 64/3位:G大阪 60)
'10年:名古屋72(2位:G大阪 62/3位:C大阪 61)
'11年:柏  72(2位:名古屋71/3位:G大阪 70)
'12年:広島 64(2位:仙台 57/3位:浦和 55)
'13年:広島 63(2位:横浜FM62/3位:川崎 60)
'14年:G大阪 63(2位:浦和 62/3位:鹿島 60)
'15年:広島 74(2位:浦和 72/3位:G大阪 63)

 '12年、'13年と連覇を果たした広島だったが、この時の勝ち点はともに60点台前半。そしてどちらの年も勝利数は19だった。一方で今シーズン挙げた勝利数は23。勝ち切る強さが目立ったのが、数字で証明されている。

2位の浦和も3位との勝ち点差が最大で9。

 そして広島の強さと同時に、年間勝ち点2位となった浦和にも注目したい。

 1stステージ王者となった浦和だが、年間においてもここ10年間で2位タイの勝ち点を稼いでいた。そして3位との勝ち点差『9』も最大となった。過去の2位と3位の勝ち点差を振り返っても、'09年の『4』が一番開いた差だったことを踏まえると、特筆すべき数字だろう。

 そして、今季の浦和の安定感を示すのが年間通じての敗戦数『4』。同じく過去10年でリーグ戦最少の敗戦チームは、以下の通り。

'05年:鹿島、千葉、C大阪/7敗
'06年:浦和/6敗
'07年:浦和/4敗
'08年:鹿島/7敗
'09年:鹿島、川崎、広島/8敗
'10年:鹿島/6敗
'11年:名古屋/5敗
'12年:仙台、横浜FM/7敗
'13年:C大阪/7敗
'14年:浦和、柏/8敗

 浦和にとっては、'07年シーズンと同じ最少タイの敗戦数だったのだ。ちなみにこの年は日本勢初となるACL制覇を達成したものの、リーグ戦では最終節で鹿島に逆転優勝を許す痛恨のシーズンだった。

 そんな浦和だが、ここ数年は終盤の失速が続いたものの、今季はラスト5戦を2勝2分け1敗でしのいだ。2ndステージで浦和より順位が上だった広島と鹿島(ともに4勝1敗)、G大阪(3勝2敗)の成績に及ばなかったとはいえ、チームが過去の教訓を生かしたことは確かだ。また過去10年間においては、鹿島の4回に次いで3回の最少敗戦チームとなっており、近年では“負けないチーム”のひとつである。

 2ステージ制の復活、それによるチャンピオンシップ開催によって目立たないが、広島と浦和の2チームはシーズンを通じた強さを発揮したと言えるだろう。

【次ページ】 佐藤寿人、大久保嘉人の両ストライカーも記録を達成。

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サンフレッチェ広島
浦和レッズ
大久保嘉人
佐藤寿人
中山雅史

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