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山口蛍が“らしさ”を取り戻すために。
J2に慣れず、モノ言うリーダーへ! 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byJ.LEAGUE PHOTOS

posted2015/07/28 10:50

山口蛍が“らしさ”を取り戻すために。J2に慣れず、モノ言うリーダーへ!<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

今季のJ2は大宮が独走しているが、2位のジュビロと3位のセレッソの勝ち点差は現在3。毎年プレーオフでは激しい戦いが繰り広げられており、自動昇格の2位がやはり焦点になる。

 セレッソ大阪(3位)がジュビロ磐田(2位)を1-0で破り、勝ち点差3になった。これで、いよいよJ1自動昇格圏内の2位が見えてきた。

 7月は2試合連続でドローに始まり、なかなか波に乗り切れなかった。そのチーム同様、気になっていたのが山口蛍のプレーだった。

 山口のプレーが「いつもと違うな」と思ったのは、7月8日の横浜FC戦だった。雨の中でのゲームだったが、山口のプレースピードが遅く、沈滞気味の試合に合わせたような状態だった。いい時の山口であれば、その2、3倍のスピードでプレーし、もっとアグレッシブに動くはず。いつも全力でプレーする選手だけに、たまたま調子が悪かった試合という風には思えなかったのだ。

 負けないけれど、勝ちきれないチーム。いつもと違うプレーがつづく山口。そういう意味でも、現在のチームの力と山口が今どういう状況なのか、推し量るには磐田は最高の相手だった。

 前半7分、セレッソはパブロからの縦パスを受けた田代有三が鋭い切り返しで相手をかわし、豪快に左足で決めて先制する。しかしその後は、磐田に一方的に攻められ、シュート23本を浴びた。それでも全員が集中して猛攻に耐え、虎の子の1点を守り切った。

 決してセレッソらしい勝ち方ではないが、最近は序盤で失点する試合が多かったので、これだけシュートを打たれて無失点に抑えたのは、チームとしてひとつの進歩と言えるだろう。

 キャプテンの山口も「相手が8割方支配していたんで、その中で勝てたんは意味のあることやと思う」と、疲労感を滲ませながらも安堵した表情を見せた。

橋本「ちょっと、前に急ぎ過ぎやなと思います」

 もちろん課題もある。

 追加点を奪えればもっとラクに勝てたはずだし、リードしていたにもかかわらず試合展開には全く余裕がなかった。

 ボランチでプレーした橋本英郎は、冷静にこう分析した。

「ちょっと、前に急ぎ過ぎやなと思います。勝っている状況ではそんなに急がなくてもいいと思うけど、余裕がないのか、繋げる自信がないのか、慌ててしまう。相手が出てこざるを得ない展開を作ったり、ゲームをコントロールさせないようにするのが理想だけど、自分らはまだ出来ていない。逆に大宮はそれが出来ている。特にアキ(家長昭博)がうまくメリハリをつけていると思うんです。それが出来ないと、安定して勝ちつづけることはできないですね」

【次ページ】 山口も橋本とのコンビに満足そうな表情を。

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