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岡田彰布が語る、V3の巨人にあって
阪神に足りなかったものとは? 

text by

岡田彰布

岡田彰布Akinobu Okada

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photograph bySports Graphic Number

posted2014/10/02 16:30

岡田彰布が語る、V3の巨人にあって阪神に足りなかったものとは?<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

「野球の神髄~岡田彰布の直言~」、配信は隔週金曜日の予定です。

伝説の名将が最新の阪神、プロ野球事情を語りたおす
メルマガ「野球の神髄~岡田彰布の直言~」
最新号の中身をちょっとだけ……特別にご紹介いたします!

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  今週の目次
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 【1】 リーグ3連覇達成! 巨人はなぜこんなにも強いのか!?
          ~阪神に足りないものとは何か~

 【2】 最後までデッドヒートが続く、パ・リーグはどうなる。
          ~オリックスは優勝できるか?~

 【3】 読者の質問に「そら答えるよ」。
          ~岡田彰布のズバリ回答~

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【1】 リーグ3連覇達成! 巨人はなぜこんなにも強いのか!?
          ~阪神に足りないものとは何か~
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──巨人が3連覇を決めました。6月8日に広島から首位の座を奪って以来、最後までその座を明け渡しませんでした。阪神も0.5差まで肉薄したのですが、けっきょくとらえきれなかった。

岡田:うん……せやけど、今年の巨人はずっと順調だったわけちゃうからなあ。巨人は選手個々の力で押し切るという印象があるけど、今年はピリッとしない選手が多かったやろ。

──野手では阿部や村田の不振が目立ちました。4番を務めたのは7選手で、スタメンのオーダーは100通り以上。投手もエース内海に勝ち星がつかず、リリーフ陣が打ち込まれて星を落とすこともありましたね。

岡田:そこが去年、一昨年とは違うところやな。例えば打順を変えたりするのもそのひとつだと思うけど、今年は監督の采配で乗り切った場面が目立った。去年までは選手任せでもすんなり勝てたけど、今年はそうはいかなかった。

──チーム打率.256はリーグワースト、得点数567得点もリーグ4位でしたからね。そういえば7月11日の阪神戦(東京ドーム)では“内野手5人シフト”なんていう奇策もありましたねえ。西岡ががら空きのセンター前に打ち返して原監督の意図通りにはなりませんでしたが……。

 さて、その巨人は交流戦を優勝するなど前半戦は好調でしたが、7月は10勝10敗、8月は13勝13敗1分と、5割はキープしていたとはいえ、ちょっと足踏みした感がありました。つけいる隙があったとすれば、この時期だったと思うのですが……。

岡田:せやなあ……でも、そこが今年の巨人の強さなんよ。調子が悪い時期も、決して大崩れしないで踏ん張っていたやろ。

試合でやることは1年を通じて変わらないんやで。

──そして9月。阪神と広島との直接対決で、両チームをスイープして、勝負アリ。阪神はまたしても9月の失速を避けられなかった。

岡田:巨人はここ一番の大事な試合は決して落とさないからな。勝負慣れしているいうか、経験の差やろうね。

──広島の野村監督も「広島も強くなったと思うが、ここ一番での経験が足りない」というようなことをコメントしていました。阪神もAクラスの常連チームではありますが、2005年を最後に優勝からは9年間も遠ざかっています。優勝を経験した選手も残りわずかです。一方、巨人は2005年以降、リーグ優勝は6回。勝ち慣れている。

岡田:でも、経験の差いうても、けっきょく試合でやることは1年を通じて変わらないんやで。バントをきっちり決める、進塁打をきっちり打つ。9月は勝負の月といっても、そういった細かいことは同じや。投手のローテーションを変えたり、打順を組み替えたり、クローザーが回を跨いだりしても、野球そのものは変わらないわけやから。

──爆発的な攻撃力は鳴りを潜めていましたが、失策数はリーグ最少(67個)で、盗塁企図数もリーグトップ(98個)でした。さらに、その盗塁に関してはリーグトップの成功率(79.0%)でした。チャンスを確実にモノにしていたということになりますね。

岡田:そういうところはうまいな。勝機を見逃さず、虎の子の1点を守り切るというな……。そうはいっても巨人も苦しかったはずよ。そういうふうな試合展開になるのは、打線が機能してないということやから。打っていればもっと早い段階で優勝を決めていたんとちゃうか。

 けっきょく阪神がなぜ優勝できなかったかといえば、そういった細かい点が徹底できていなかったからとも言えるわな。

──攻撃力に関しては阪神が上だったかもしれません。打点王のゴメスと、首位打者のマートンを擁しながらも勝ちきれなかったのは、なぜでしょう?

岡田:選手個々の実力を見比べたら、巨人と他のチームにそれほど差があるとは思わない。ただ、チームになると大きな開きが出てくる。

 攻撃ではバントであったり、進塁打であったり、ボール球には手を出さないといったことやな。守備では打球の処理や送球といった細かいプレー、基本的なことだけど、重要なプレーをきっちりできたかどうか。ミスはなかったか。そういったところがチーム力の差として現れてくるんよ。

 どのチームもキャンプから散々練習を繰り返していることやけど、巨人の選手は戦術をよく理解しているし、最後まで実践できていた。そこの差やろな。

◇   ◇   ◇

話題は、補強に頼る阪神のファーム問題へと移ります。
この続きは、メルマガNumber「野球の神髄~岡田彰布の直言~」
ぜひお読みください。

野球の神髄 ~岡田彰布の直言~
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