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“国内組”が見せた輝きと意地。
~柏木陽介、田中順也らの奮戦~ 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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photograph byJ.League Photos

posted2014/06/06 10:00

“国内組”が見せた輝きと意地。~柏木陽介、田中順也らの奮戦~<Number Web> photograph by J.League Photos

 今季J1は第14節終了をもって、約2カ月間の“ワールドカップ休み”に入った。3月1日の開幕以来、ずっと注目の的であり続けた「日本代表争い」が一段落ついた機会を利用して、サバイバルレースとは無縁ながらも、すばらしい活躍を見せていた選手がいたことに触れておきたい。

 例えば、最近の浦和の得点はほとんど彼から生まれているというほど、絶好調なのが柏木陽介。左足から繰り出す長短のパスでチャンスメイクし、首位に立つチームを牽引している。

 あるいは、レアンドロ・ドミンゲスが抜けた柏にあって、前線で獅子奮迅の活躍を見せているのが田中順也。持ち前の豪快なシュートに加え、周囲を生かす術にも磨きがかかった印象だ。

 4年に一度しか開かれないワールドカップに出場するには、実力だけでなく、タイミングよく旬を迎えられるかどうかの巡り合わせも重要な要素である。

 彼らの活躍がもう1年早ければ。そんなことを恨めしく思うと同時に、“その他大勢”扱いのJリーガーだって捨てたもんじゃない、とも感じさせてくれた。

Jリーグでの活躍は海外組にも劣らない評価につながる。

 先ごろ発表されたワールドカップの登録メンバーを見ると、日本代表は出場5大会目にして初めて海外組が過半数(12人)を占めた。そもそも海外組の絶対数が増えているのだから当然の成り行きではあるが、あらためて海外組優勢を実感せざるをえない選考結果である。

 しかし、その一方で、乾貴士ではなく齋藤学が、細貝萌ではなく山口蛍や青山敏弘が選ばれたように、国内組の反攻も感じられた選考だった。Jリーグで出色のプレーを続け、代表の座をつかみとった大久保嘉人も、その好例である。

 思えばジーコが率いたころからだろうか、日本代表にはどこか海外組偏重の雰囲気が漂うようになった。ともすると、Jリーグでプレーする(特に若い)選手には「海外移籍しなければ代表に選ばれない」という感覚を持つものも少なくないと聞く。結果、海外移籍を焦らせ、タイミングや適性を見誤れば、選手にとっても日本代表にとっても不幸なことだ。

 Jリーグでの活躍は海外組にも劣らない評価につながる。それを証明したという意味において、国内組が11枠を死守した功績は大きかったと思う。

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