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代表はいよいよ2トップを検討すべき。
大迫&岡崎、浅野、中島、武藤……。

posted2018/05/11 17:00

 
代表はいよいよ2トップを検討すべき。大迫&岡崎、浅野、中島、武藤……。<Number Web> photograph by Getty Images

攻撃の軸になるだろう大迫勇也。所属するケルンでも2トップには慣れている。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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 ロシアW杯の予備登録メンバーの期限が、5月14日に迫っている。西野朗監督は「日本人の良さが発揮される戦い方をしたい」と話すが、戦い方は勝つための「手段」である。チームの「目的」はグループリーグ突破へつながる勝点を稼ぐことにあり、そのためには得点を奪わなければならない。

 コロンビア、セネガル、ポーランドのゴールを、いかにしてこじ開けるか。これまでの日本にあって、今回のチームに欠けているのはリスタートのキッカーだ。

 人材がいないわけではない。右足なら吉田麻也、清武弘嗣、柴崎岳、宇佐美貴史、井手口陽介らがキッカーを務めてきたが、予備登録メンバーはともかく23人入りが微妙な選手もいる。

 左足のキッカーは本田圭佑になるはずだが、日本代表でもクラブでも直接FKのスペシャリストといった印象は薄れている。南アフリカW杯のデンマーク戦のインパクトは、もはや記憶の彼方だ。彼もまた、メンバー入りに当確の印はついていない。

グループリーグは試合ごとに消耗する。

 ペナルティエリア付近のデュエルに挑むDFは、「相手に直接FKを与えてはいけない」との心理を抱くものだが、W杯で対戦する3カ国のDFはそこまで神経質にならない気がする。直接FKが脅威になるとのイメージを、日本は感じさせることができていないからだ。

 そうなると、FWへの圧力が強まる。1対1の攻防でそもそも劣勢が予想されているだけに、前線に起点を作れないとの危惧が増す。ポストワーカーとして成長を遂げてきた大迫勇也でも、厳しい状況に立たされることは想定しておくべきだ。

 グループリーグは10日間で3試合を消化する連戦であり、試合ごとに消耗していく前提にも立つべきである。コロンビアとの第1戦と同じプレーを、ポーランドとの第3戦でもできるとは限らないのだ。

 考えるべきはシステムである。

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