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久保建英がJ1でも「できること」。
なぜ彼は自分を見失わないのか。

posted2017/05/09 11:30

 
久保建英がJ1でも「できること」。なぜ彼は自分を見失わないのか。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

10代のアスリートが強烈に注目されがちな日本にあって、久保もまたその一人だが、周囲の過熱をよそに本人は着実に力を育んでいる。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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 FCバルセロナが認めたメイド・イン・ジャパンの才能が、いよいよ世界デビューを果たす。

 5月20日に開幕するU-20W杯のメンバーに、FC東京U-18の久保建英が選出されたのだ。6月4日に16歳となるこの少年は、“飛び級”でのU-20W杯出場となる。大会開幕時で15歳の選手が同大会のメンバー入りするのは、通算9度目の出場で初めてのことだ。

 年齢制限のないW杯は、23人でメンバーが編成される。それに対して、U-20W杯は21人だ。GKに3つの枠を用意すると、フィールドプレーヤーは18人になる。将来性に期待して経験を積ませるといったような、投資目的の人選をする余裕はない。ノックアウトステージでの戦いも意識すれば、チーム全員の力が必要になる。文字どおりの総力戦だ。16歳の誕生日を控えた久保は、確かな戦力として計算されている。

「『自分は何ができるのか』を、彼は分かっている」

 U-20日本代表を率いる内山篤監督は、4人のFWのひとりに久保を選出した理由について「サッカーで一番難しい『自分は何ができるのか』を、彼は分かっている」と説明する。果たして久保は、5月3日のルヴァンカップで指揮官の言葉を体現した。

 FC東京が北海道コンサドーレ札幌をホームに迎えた一戦は、久保が主戦場とするJ3リーグではない。J1リーグのクラブが参加するカップ戦だ。周囲が待望してきたトップチームでのデビュー戦である。

 後半20分過ぎに背番号41がベンチへ呼ばれると、メインスタンドをざわめきが包んだ。15歳の少年への期待は、FC東京のサポーターが埋め尽くすゴール裏からバックスタンドへと広がっていく。19000人を超える観衆が、久保の登場を待ち望んでいた。

 他でもない久保自身は、「スタジアムに入ったときは緊張しました」と話している。無理もない。動画やテレビで観るだけだったプロ選手たちと同じピッチで、いよいよしのぎを削っていくのだ。しかも、観衆の期待は全身に突き刺さるほどである。気持ちが波打つのは、むしろ当然だっただろう。

【次ページ】 U-23チームではコンビネーションが高まらないが。

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